就職活動の時に履歴書を書く際、合格した資格や検定等を書く欄がありますよね。
「何も書いていないのはヤバイと思うから、何か書きたい!」
「資格を取って面接でアピールしたい!」
そう思って、何かしら資格を取ろうとする学生の人や、転職希望の人もそこそこ居ます。
実際に僕が、資格試験に興味を持ったのは、高校を卒業して短期大学に入学してからで、入学時には自動車免許すら持っていない無資格野郎でしたが、二年間で14個の資格試験に合格しました。
その中には学校で取らされた資格、就職に必要だと思った資格、内定した企業で求められていた資格等、いろいろな種類の資格がありましたが、もちろんの事、取得する必要が無かった物も結構ありました(笑)
そこで、今回の記事では、そんな僕が、就活・就職に必要な資格はあるのか、本当に役に立つ資格とは何なのかを紹介していきたいと思います。
この記事の目次
就活・就職に資格は必要なのか
結論を言うと、確実に就職をしたいなら、たくさんあるに越した事は無いです。
ただ、コスパを考えると、自動車免許さえ取っていれば、就職先の幅は十分に広がるので、むやみやたらに取る必要はありません。
なぜなら、高校生や大学生の新卒採用であれば、よほどの事が無い限り、事前に求められる知識や経験等は必要ありません。
まともな企業であれば入社後にしっかりと教育をして、戦力になっていくのがほとんどです。
もちろんの事ながら、資格を取得する事は誰にでも簡単に出来るという事ではありません。
例えば、比較的簡単に合格出来ると言われている日商簿記3級でも、知識0の状態から挑戦するとなると、本気でやっても最低2週間以上、普通にやっていれば1か月程度の勉強期間を必要とします。
もしも希望する会社や職種で、今後必要とされる資格を学生の内に取得していたら、「本当にこの業界に興味があるんだな」と思わせる事は可能になります。
なので、ある程度自分の評価にゲタを履かせる事は出来ますが、採用試験において、筆記試験や面接の内容もほぼほぼ同一の二人が居たとして、片方が資格なし、もう片方がそこそこ資格持っているという状況であるという場合で無い限りは、それが決定打になるという事はなく、あくまで面接でちゃんと喋れるかどうかが重視されるかと思います。
そして僕はさらに、入社した当時、最初の配属先が、自分に不向きな仕事でしたが、通関士の資格を持っていた事で、異動願いを出したら、不向きな部署を抜け出して、自分に適性のあった部署に異動する事が出来たので、またもや資格に人生を救われるという経験もしています。
ここまで採用や異動で資格によって人生を救われていながら、なお他人に資格は必要ないと言い切れるのは、やはり僕みたいなケースは非常にレアで、凄く運が良かったからに他なりません。
つまり、基本的に努力に見合ったリターンが得られる可能性は低く、時間を無駄にする確率の方が高いからで、あまりよろしくない努力と言えるでしょう。
転職時に資格は必要なのか
転職に資格が必要かどうかは業界にもよりますが、基本的には実務経験の方が重視されるのは言うまでもありません。
未経験で業界に関わりの深い資格を持っている人より、資格は持っていないけど実務経験が3年以上ある人の方が中途採用においては有利でしょう。
未経験で新しい仕事に挑戦したい場合は、仕事に関わりの深い資格の取得や、出来るだけ若い事が必要になってくると言っても過言ではないでしょう。
一つの会社に定年まで勤め上げる時代は終わったので、今時年齢ごときで採用不採用を決めるのは時代遅れとも思えるかもしれませんが、まだまだ年齢で判断する企業は多いので、未経験であれば、出来るだけ若い方が有利なのは仕方が無いかと思います。
そして、キャリア採用の転職であればそのまま前社の経験を活かしてステップアップしていけば良いと思いますが、未経験であれば、関わりの深い資格を取得したり、仕事に求められるスキルを使って何か実績を残したりするのがいいでしょう。
例えば、未経験からゲーム開発エンジニアに転職するのであれば、基本情報技術者試験に合格したり、Unityというゲームエンジンを使ってスマホゲームを個人で作ってリリースしたりするような形です。
必ずしも就職後にそういった知見が活かされる保証がある訳ではありませんが、何かやるのと何もやらないのとでは、大きな差があるでしょう。
就活・就職で役に立つ資格はコレだ!
それでも就活で履歴書に何か書きたい、持っている資格を企業にアピールしたいという人は、挑戦すると良いと思います。
今の僕が、就職に役立つという観点で、学生におすすめしたい資格としては、以下の物があります。
自動車免許
まず一つ目が、自動車免許です。
自動車免許であれば、既に持っている人も多いかと思いますが、正直、資格なんてこれだけあれば十分だと思います(笑)
自動車免許は使う事が多いですし、本人確認書類としても使いやすいので、非常に汎用性の高い資格と言えるでしょう。
自家用車を買うつもりがなくても、会社の車を運転する事なんてざらにありますし、新卒の求人でも、自動車免許を必須とする物は割と多いです。
18歳以上で、まだ何も資格を持っていない人は、費用はかかりますが、まずは自動車免許を取得する事をおすすめします。
Microsoft Office Specialist Excel
次におすすめする物がマイクロソフトオフィススペシャリストのエクセルです。
これは、エクセルがそれなりに使えるかどうかを証明する検定試験のような物で、受験するのに1万円ぐらいかかりますが、事務職として働くのであれば、企業にエクセルを使える事を履歴書の時点で証明出来るのは大きいかと思います。
MOSにはワードやアクセス、エキスパート区分等、いろいろな種類がありますが、Wordは基本的には、ただ文字を打つだけで、Accessはそもそも使う事が少ないので、エクセル以外のMOSはそれほど価値は無いと思いますし、エクセルのエキスパートも特段必要では無いとは思います。
ただ、受験料は高く、面接でもそれほど目を引くような資格でも無いので、事務職希望で履歴書に何か書きたいという人でないと、取る意味は薄いかもしれません。
フォークリフトの運転免許
次に、個人的にいいと思った資格はフォークリフトで、倉庫とか岸壁で働く際にフォークリフトを運転する事は多く、僕ですら冷凍倉庫の面接を通過した事もあったので、幅広く就職先が見つかるようになります。
フォークリフトの作業であれば、比較的年齢が高くとも、再就職が決まりやすいので、かなりおすすめと言えます。
ただし、そういったブルーカラーな仕事は嫌だという人には向かないかもしれません。
会社で求められる免許資格
最後に、自分が進みたい業界や職種が既に決まっている場合であれば、それに関わりの深い資格を取るのは良いかと思います。
僕の場合であれば、貿易関係の仕事だったので、貿易実務検定B級や、通関士の試験を学生の時に取得して、面接でもそれなりには評価されました。
無暗に取りすぎるのも良くないですが、やりたい仕事が明確に決まっているのであれば、取得すると良いですよ。
今となっては、あそこまでやり込む必要は無かったとは思っていますが、会社で求められる資格に関しては、外れを引きにくいのかなと思います。
人生で本当に役に立つ資格3選!
では、僕が就活、就職、転職とは関係なく、人生においてこれは必要だなと思った資格を3つほど紹介しますね。
これらを取得する事で、人生が変わるとまでは行きませんが、少なくとも全ての人が、今後の人生で役立つ可能性がある資格を3つほど紹介します。
自動車免許
まず一つ目が、自動車免許です。
ファイナンシャル・プランニング技能検定
次におすすめ出来るのは、ファイナンシャル・プランニング技能検定です。
これ自体は、独占業務がある訳ではないので、ファイナンシャルプランナーという職業も、この資格が無いと出来ないという事ではありません。
あくまで、お金に関する基本的な知識を体系的にまとめているだけなので、お金の事を勉強しつつ、履歴書に何か書きたいという人にはおすすめです。
ただ、履歴書に書いたところで、保険の営業マンやファイナンシャルプランナーとして就職する人でも無ければ、本業に活かす事は難しいのも事実です。
なので、そういった仕事に就かない人は、一般教養としての学習と割り切って勉強してください。
FPの試験自体は暗記して覚える事で合格出来るだけの知識が身に付き、3級レベルであれば合格率も高いです。
今から何か検定試験を取ってみたいと思っているのであれば、FPもしくは、後で紹介する簿記検定を検討するのが良いかと思いますよ。
日商簿記
最後におすすめする資格が日商簿記です。
簿記の試験は、ただ複式簿記で帳簿付ける為の知識を測るだけの試験なので、資格を取得しても、何か特別な仕事が出来るようになる事はありません。
ですが、複式簿記の知識は、独立や副業で稼ぐようになって、自分で確定申告するようになれば活きてきます。
実際、今後多くの人が副業で稼ぐ事は避けて通れないと思うので、青色申告で事業所得として確定申告する為に、最低限の簿記の知識は必須になる可能性は高いでしょう。
青色申告について分からない人は大河内薫税理士が出している、以下の動画を参考にすると良いでしょう。
早い話が、複式簿記で事業用の帳簿を付けておけば、副業で稼いだ利益から65万円の所得控除が出来て、経費の幅も広がり、赤字が出ても来年に繰り越したり、給与所得と損益通算したり出来るという事です。
会計ソフトの登場で、ある程度帳簿付けの難易度は下がったと言えますが、それでも複式簿記を知っているかそうでないかで、理解の早さは全然違います。
なので、簿記の知識が無い人は、今の内から簿記の勉強をしておく事をお勧めします。
たとえ副業で稼ぐ訳ではなくとも、会社の帳簿の意味がある程度分かったり、経理や財務の仕事を任される可能性も出てきたりと、会社員の人でも取る価値はあるかもしれません。
「日商簿記2級は企業が求める資格ランキング1位!」みたいな感じで紹介されていたので、僕はより確実に就職したかったので、日商簿記の2級まで取得しましたが、はっきり言って時間の無駄なので、3級レベルの知識で十分です。
- 売上高
- 売上総利益
- 営業利益
- 経常利益
- 当期純利益
日商簿記3級レベルの知識を得た後は、これらの用語の意味さえ理解出来たら、僕としては2級に挑戦する意味は正直言って薄いかと思います。
僕は全部市販のテキストと問題集の独学で勉強して合格しましたが、暗記だけで大丈夫なFPと違って、簿記は少し複雑なので、人によっては独学だと厳しいかもしれません。
なので、独学で変な覚え方をするよりは、今後使っていく知識への自己投資として、手頃な金額のスクール等に、無料の資料請求をしておくのも良いでしょう。
独学でやるなら、TAC出版の「スッキリ分かる日商簿記3級」で基礎を固めて、過去問題集でアウトプットするのが良いのでは無いかと思います。
僕はその二冊を購入して合格をしましたが、どのテキストや問題集が合っているのかは人によりますので、自身でもAmazonや本屋等で調べて下さい。
それを読んで、過去問の解き方を解説してくれる動画等を見ながら、何度も過去問を繰り返し解けば、合格レベルの知識が付くと思います。
ちなみに、2級もスッキリ分かるの商業簿記と工業簿記のテキストと、合格するための過去問題集を購入して、動画解説を見て解き方を学びました。
そう考えると、僕も独学で合格はしたものの、やはり動画で過去問の解き方を勉強した事が合格の決め手になったのでは無いかと思います。
説明が少し長くなりましたが、簿記の知識はそれだけ重要だと言うこと(取得している人なら分かるはず!)なので、ぜひ勉強をして下さい。
【まとめ】就活・就職に必要な資格は少ないから、最小限で良い
僕自身、就活時にたくさん資格を取り、その内半分は必要だと思って取得した資格もありますが、半分は学校の成績を上げる為や、履歴書を埋める為といった、目的とは少し逸れた取得の仕方をしていました。
そんな僕も、もう一度大学1年生の時に戻れるとしたら、間違いなく自動車免許とフォークリフトの免許を取得し、簿記とFPの内容を勉強したら、後は資格取得はせずに、起業していたでしょう。
もちろん、内定した企業が、入社後すぐに取得を推奨する免許資格であれば追加で取得するのも良いですが、僕だったらその時間を副業に充てると思います。
それでも、結局のところ、資格を取得する意味があるとしたら、「たくさんお金を稼げるかどうか」と「リストラに合ってもすぐに再就職出来るかどうか」だと思います。
僕の場合は、たくさんお金を稼げるという意味では、日商簿記の知識は少し役に立っていますし、仮に再就職するとしても、自動車免許やフォークリフトの免許は武器になると思っています。
なので、それらを満たせる資格だと思う物であれば、今回の記事で紹介した物でなくても取得を目指すのが良いと思います。
逆にそれらを満たせない資格だと思う物であれば、いくら取得してもただの資格マニアにしかなれません。