分離課税 税金

ながたき
ながたきです。
ソーシャルレンディングの税制と
確定申告の際おける注意点について説明しますね。

 

ソーシャルレンディングの初心者は、

「分配金の源泉徴収ってなんだろう」
「税金関係はどうしたらいいのだろう」

といった疑問が生まれてくるでしょう。

 

株やFXなどの投資によって得た利益に対しては、税率が一定の分離課税方式を採用していますし、ソシャレンにおいても、同じ"投資"なので、

 

勝手に引いてくれるし、分離課税方式なのかな?

 

と考えてしまう人も居るかもしれませんね。

 

ながたき
税金面に関しては本当に理解しておいた方がいいですよ・・・。

 

ソーシャルレンディングをまだやったこと無い人や、基本的な仕組みなどを知りたいという人は、以下の記事から先に読むことを推奨します。

 

 

ソーシャルレンディングは分離課税ではない!

tax税金

結論から申し上げますと、ソーシャルレンディングでの投資による利益は、「雑所得」に分類されるため、税金の課税方式は、分離課税ではなく、総合課税となります。

 

だから、会社員としてお給料を貰っている人の場合はお給料と合わせて税金を計算することになりますね。

 

つまり、ソーシャルレンディングによる分配金にも、累進課税という制度によって、他の所得と合算した上で税率が決まるわけです。

 

ソーシャルレンディングの税率

累進課税方式

これは所得税を簡単に計算出来る表で、

「所得×税率ー控除額」
で税金を算出することが出来ます。

 

ながたき
会社員の人であれば、
所得=会社の給料+ソシャレンの利益+その他の総合課税方式の利益となります。

 

注意点としては、この表で計算出来るのは所得税という事です。

 

これに加えて、さらに住民税も併せて課税されるので、注意してください!

 

住民税は利益に対して一律で10%の税率がかかります。

ながたき
住民税=税引き前の利益×10%ですね。

 

つまり、会社員であれば、多くの人は、所得税は20%前後、住民税は一律10%の計30%程度が、税金として収める必要があると覚えておいて下さい。

 

そして、所得税だけに関しては、源泉徴収の形で、利息の分配金を受け取る際に所得税として、先に20%分を引かれることも再認識してください。

ながたき
では、これから、
具体的な数字を使って計算をしていきますね。

具体的な納税額の計算

例えば年収300万円の会社員が、ソシャレンで年間100万円の利益を得たら、合算して年間所得400万円になりますよね?

年間の所得税額
400万円×20%-427,500円=372,500円

年間の所得税はこうなります。

給料分にかかる所得税額
300万円×10%-97,500円=202,500円

まず、給料分にはこれだけの所得税がかかっているワケですね・・・。

 

給料分の所得税は源泉徴収されているので差し引き、

372,500円-202,500円=170,000円


これがソシャレンの利益にかかる所得税です。

そして住民税も利益に対して一律で10%かかります。

ソシャレンの利益に対する住民税額
100万円×10%=10万円

これが住民税となります。

ソーシャルレンディングにおける最終的な納税金額
所得税17万円+住民税10万円=27万円!

これは、会社員として、既に年間数百万といった所得があるためこれだけ高くなっており、
無職の人がソシャレンの利益収入だけで100万円を稼いだ場合は15万円しかかかりません。

 

つまり、総合課税であるが故に、利益100万円に対してこれだけの税金が上乗せされるワケです。

ながたき
税金取られすぎでしょ・・・。

分配金の所得税は源泉徴収されている。

先ほども少し申し上げましたが、基本的にソーシャルレンディングは、所得税分の20.42%を予め利益から引いて、分配金として受け取ります。

 

「課税所得がどうなるかわからんからとりあえず天引きしている。」というイメージですね。

 

所得税率が20%かかるのは、課税所得330万円超695万円以下の人が対象です。

 

例えば、元々課税所得350万円の人が、ソシャレンで100万円の利益を上げたとしても、同じ20%の課税所得の範囲内なので、確定申告時に還付されることも、追徴課税されることもありません。

確定申告における注意点

attention 注意

給料以外の所得が年間20万以上あれば確定申告が必要になるワケですが、20万円以下であれば所得税の申告は必要ありません。

 

ソーシャルレンディングであれば、株やFXのような投資と違って、利益の見通しが立ちやすい投資です。

 

なので、例えば一つの基準として、
「元本200万円を利回り10%の案件に投資したら、年利20万円。」
というのがあります。

 

つまり、会社員の人で、他に雑所得に分類される利益が出る副業などをやっていない場合であれば、
これを基準に投資する元本や案件を選定するといいでしょう。

 

少なくとも、試しに10万円投資~100万円から運用する場合などであれば、
所得税に関しては、確定申告する必要はありません。

 

住民税は必ず申告しなければならない。

ながたき
分配金から既に税金20.42%分が勝手引かれているし、
今年の利益も20万円以下だから、
確定申告も何もしなくていい!

 

なんて思っていた時が僕にもありました(笑)

 

ソーシャルレンディングを始めたばっかりの人や、専門知識が不要で投資出来るからという理由で、税金面で大して調べることが無かった人なら、よく勘違いしやすいケースですが、あくまで、分配金で引かれているものは所得税だけです!

 

源泉徴収後の利益

 

つまり、住民税は利益が20万円以下だろうが申告が必要です!

 

ちなみに確定申告を行っていれば住民税の申告は不要になります。

利益が年間20万円以下でも確定申告が必要になるケース

医療費控除やふるさと納税など、他の案件で既に確定申告をする必要がある人は、20万円以下でも確定申告をする必要があります。

 

確かに年間で利益が20万円以下の場合、他に確定申告する要件が無い場合であれば、確定申告は不要になりますが、実際に他の案件で確定申告をする際でも、20万円以下の所得分は申告をする必要が無いという意味ではありません!

ながたき
税金恐怖症になりますね...(笑)

まとめ

ぶた

いかがでしょうか。税金関係は本当にめんどくさいですよね(笑)

 

ながたき
どうしてここまで大事なことを、
義務教育で教えないんだ...

 

確定申告とかの手間がかからないように、利益を調整するなど、変に考えて投資するよりは、ガンガン利益を出して確定申告を行った方が逆にエネルギーを使わずに済むと僕は思います。

 

医療費控除やふるさと納税などで確定申告をする人も多いでしょうし。

 

税制面ではまだまだ不利な状況ですが、ソシャレン事業者が、利益に対する課税方式を、分離課税とするよう政府に求める動きもありますし、これからは法整備がされていき、良い方向に変わっていく可能性も十分にあります。

ながたき
FXも分離課税方式となった時には凄く盛り上がりましたし、今後に期待ですね!

 

NISA(小額投資非課税制度)のような、運用益が非課税になる制度でも出てくれば、元々の元本保全性の高さとの相乗効果で、リスクを恐れて投資をせずに貯蓄をする方が正しいと思っている人でも、資産を積極的に運用していくことが出来るチャンスが出てくるでしょう。

ながたき
とはいえ、税収減によるものか、
NISA自体も2023年で終了するので、
非課税制度にはそこまで大きな期待は出来ないかもしれませんね...

 

ただ、分離課税方式の採用に関しては、まだ可能性はあると僕は思っています。

ながたき
僕の希望的観測でもありますが(笑)

 

ソーシャルレンディングをやったことのない人で、「この記事を読んだらちょっと興味が出てきた!」と思ってくれたら嬉しいです。

 

仕組みやリスク、投資のやり方などについては、以下のリンク先の記事で詳しく解説しているので、興味があれば読んでみてくださいね。